3月になってはじめて参加したライブ。
【ウルトラタワー】は
3月20日の京都MUSEでの
ワンマンライブを最後に
解散すると表明していた。
この日は最後の対バンライブだった。
【ウルトラタワー】は
滋賀県出身の４人組バンド。
2014年8月に
avexよりメジャーデビュー。
アニメ「食戟のソーマ」1期のオープニング曲を担当。
ニコニコ動画では
「バンプかな？・・・バンプねーじゃねーか！」
のテンプレが流行るくらいの
好評を博したものの
その後は大きなヒットはなく
ライブハウスでの演奏活動や
ツイキャスなどを行っていた。
まんぼうは新しいCD「灯火」を買って
家で一気に聴いた。
うん、悪くない。悪くはないのだが、
曲の出来とは違う違和感を感じた。
もしかしたら・・・。
程なく、【ウルトラタワー】解散の予告がでて、
違和感の元はこれだったのだ！と
妙に腑に落ちた。
メンバー間で、音源にかける熱量が
アンバランスに聞こえたのが
違和感の理由だった。
音楽活動への展望について
意見が分かれてきた中で
レコーディングしたＣＤだったようだ。
実際に、解散後を聞かれて
ドラム竹内阿理さんとギター寺内渉君の二人は
音楽から離れることを表明。
ギターボーカルの大濱健悟くんと
ベース平柿優君の二人は
音楽を続けると言った。
ステージ上では
「解散と言ったって、僕ら死ぬ訳じゃないし」
と笑っていた大濱くんだが
だからといってポジティブなわけでもなく、
かえってほかのメンバーには
力みのはいったライブになった。
メジャーデビューして
初めて見えた業界の景色を
【ウルトラタワー】メンバーは
どうとらえたんだろう。
まんぼうにはわからない世界だが、
そこではじめて考えることが
できると思っている。
インディーズからメジャーに成るのは
もちろん狭き門だが
メジャーで居続けることは
さらに狭い道だ。
自分の信条を曲げてでも
進まなければならない時もある。
進むか退くか分裂するか。
その選択は実際に
場に立たされたアーティストだけの
自由だと思っている。
【ウルトラタワー】は彼らで悩んで
解散という選択をした。
まんぼうは残念だとは思わない。
解散に行き着くまで、
彼らは様々な活動をしてきたし
「音楽で飯を食う」ことについて
リアルな意味も知っただろう。
それぞれの道で自分の経験値に
生かせばいいだけの話だ。
真顔でライブを見つめているまんぼうに
ステージから大濱君の視線が
何度も飛んできた。
大濱君には悪いけど、
無理に盛り上がりはしなかった。
ただ、一つのバンドが終わりに向かう姿を
まんぼうなりに冷静に
見届けたかった。
