この日のチケットも
整理番号がA-3だったので
開場時間の前に大阪MUSEに向かった。
大阪MUSEはビルの4階にあるけれど
ビルの入り口にたくさんの人が集まって
【Hachi/Hatch,】ライブ参加者にビラを配っていた。
1枚もらってよく見ると
「ライブ最後にお礼のかけ声を送ろう」
というサプライズ企画と
途中で「歌って」と言われた時の
歌詞が印刷されていた。
ライブの進行を崩さないように
よく考えられたファン企画だな。
早い番号で入場したので、
最前列ど真ん中を確保できたけれど
どうにも居心地が悪い。
まわりは熱心な【Hachi/Hatch,】ファンばかり。
まんぼうはといえば、
ファンとは一線を画した気持ちがある。
あたりを見回していたら
【Hachi/Hatch,】ドラムのゆっき君のお母様発見。
そこで、最前列の自分の位置は
常連のお嬢さんファンに譲って
ゆっき君お母様の後ろに移動。
あ〜！ここは落ち着く！！
実は大阪MUSEのステージの左側で、
かつて【flumpool】のインディーズ時代に
カメラの位置取りで陣取った
なつかしいエリアだった。
【Hachi/Hatch,】との出逢いは
ゆっき君が前のバンド解散後に
多くのバンドのサポートドラムをして
その中から正メンバーに入ると決めた
別バンド決定のあとだったと思う。
今所属する事務所から
「こういうアーティストと組んで
メジャーデビューを目指さないか」
とオファーをもらって勝也君に出会い、
ゆっき君自身が勝也君の声に惚れ込んで
始まったと聞いている。
突然の方向転換に
正メンバー予定のバンドも
背中を押してくれたし、
多くのアーティストが
ドラムがいなくなる危機にも関わらず
承諾してくれた。
きっとみんな「メジャーデビューへの夢」を
応援してくれたのだと思う。
まんぼうも情報はもらっていたけれど
少し不安もあった。
彼らが所属する事務所は
メジャーアーティストも多いけれど
どちらかというと
女性ソロアーティストが活躍している。
そのためか、
「見られ方を気にする。
自由な活動をしずらい」
事務所の特有な
雰囲気を感じた。
「バンドを育てる事務所」
とは思えなかった。
しばらくの地下潜伏（笑）の後
勝也くんとゆっき君のデュオに
サポートメンバーをつけて
【Hachi/Hatch,】初ライブがあった。
その日は気軽に声をかけることもできず
わざと外のコンビニで落ち合って
「あれっ！こんなところで奇遇ですね！」
と言葉を交わしたのを覚えている（笑）
それからいろいろと試行錯誤の末
ストリートライブを始めてファンを増やし
全国のライブハウスやストリートライブで
腕を磨き、結成から2年後に正メンバーとして
二人が加わり現状の4名体制になった。
その後
梅田グランフロントの
バスカーライブの常連メンバーに食い込み
固定ファンを増やした。
一見順調そうなバンド活動だった・・・。
ライブハウス入口のコラージュボードが
活動の記録を物語っていた。
昨年秋に梅田に用事で行ったとき、
【Hachi/Hatch,】のバスカーライブがあると聞いて立ち寄った。
すると、その日は勝也くんのソロストリートで
常連らしいファンが数人取り囲んでいた。
勝也君もリラックスした様子で
カバー曲など歌っていたけれど
まんぼうは何ともいえない違和感を感じた。
勝也君が悪いわけではない。
ほかのメンバーにもそれぞれ事情があったのだろう。
それにしても
「バスカーの予定が入っているから、
ストリートライブのノルマをこなす」だけで
新規のファンを獲得する熱意が感じられなかった。
ゆっき君お母様がライブの合間に語った言葉
「解散の知らせを聞いたのは皆さんと同じです。
ただ、去年の秋あたりからバスカーライブに
行きたくなさそうでした。」
やっぱりそうだったか・・・
12月16日の【ココロ】との２マンライブ。
まんぼうは見に行きたくなかった。
理由はないけれど、気が乗らなかった。
バンドの音楽活動が下降線をたどるときに
なぜかまんぼうが感じてしまう予感。
「ライブで重大発表します」
の告知に一片の望みを託してライブに行った。
その日のステージでは、
メンバー間のコミュニケーションも巧くなり
演奏も悪くはなかった。
とくにケチをつけることもないのだけれど
自分には納得できなかった。
「重大発表」が
大阪MUSEのワンマンライブと知った瞬間
まんぼうの中でなにかがはじけた。
で、早速チケット列の先頭に並んだ。
1番がほしいわけではなかったので
先頭を別の人に譲って3番のチケットを買った。
ここで買って置かないと
自分は【Hachi/Hatch,】のチケットを
買おうとしなくなる。
自分をつなぎ止めるために買ったチケット。
結果的に解散ライブになった今日のライブを
まったく驚かずに受け止めた。
やっぱり。
